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My Favorite ~私のイチオシ~ ダンロップの契約プロたちが、いま一番お気に入りのギアを紹介

[ 山下和宏プロ ]&[ スリクソン NEW Z545 アイアン ]

フラットバックを思わせる精悍なバックフェース。
V字型ソールは、球が前に出て行きやすく、ラフでの抜けも向上

 僕がアイアンを選ぶ際の第一の条件は、球を“拾いやすい”ことなんです。僕の場合、ヘッドスピードがそれほど速くないので、いつもボールが上がりやすくてグリーンで止まりやすいクラブを求めていて、昨シーズンまで使っていた「Z525」もそんなアイアンでした。だから、今回もスリクソンの3つのタイプの中から、Z525の流れを汲んでいるポケットキャビティの『NEW Z545 アイアン』を選びました。

「Z545」は、バックフェースのキャビティ部分がミラーのような仕上げになっていて、フラットバックのように見えるんです。それがすごくスマートで、より力強い感じに仕上がっているので、初めて見たときに「これだ!」と思いました(笑)。クラブでは外観も重要な要素ですからね。一緒にラウンドしたアマチュアの方からも「カッコいいですね」とか「いいですね」と言ってもらえます。

 初めて打った時に感じたのは、ボールが楽に上がって、球が前に出て行きやすいということです。その分弾道がよりスマートになって、風の影響を受けにくくなりました。アゲンストでも、風の中をスポーンと抜けていくような感じですね。

 球が前に出ていくという感覚は、ソールがV字型(「ツアー V.T. ソール」特許出願中)になっていることと関係があるように思います。実は、このモデルができる前に、開発スタッフの方からどんなアイアンがいいかというヒアリングを受けた時、こんなソールがあればいいと話したんです。実際に完成したソールは、僕がイメージしていたものに近かったので嬉しかったし、薄めに当たったときにも当たり負けせずに高い球が打てます。それに、このソールの効果で、ラフでの抜けもよくなりました。

 飛距離に関しては、以前使っていたZ525とロフト角もライ角も一緒なので変わらないはずなのですが、状況によっては、球が強くなった分、ほんのわずかですが飛ぶようになったかなという気がしています。

 今シーズン、去年とくらべてバーディチャンスが増えているような気がするんです。ツアーの平均パットで10位前後にいるのも、アイアンショットがいいからだと思います。

 以前、僕は開発スタッフの方に中空構造のアイアンを作ってみたらどうですかと言ったことがあるのですが、「Z545 アイアン」の考え方はそれに近くて、面白いクラブです。いかにもやさしいという感じではなく、精悍な雰囲気を漂わせている、でも実際に打ってみるとやさしいという、僕にとっては理想的なアイアンです。